10月誕生会のお知らせ

保護者様

みくま幼稚園
園長 安芸志穂子

10月は神無月、神様は出雲へ集まる月とされています。古来から日本では万物に神宿る「八百万(やおよろず)信仰」がありました。あらゆるものに生命が宿って魂がある、これは心の育ちのうえで、乳幼児期にはよく似たものがみられます。そして、子どもには、大人にはみえないものがみえたり、きこえないものがきこえる、そうしたファンタジーの世界があることは絵本の世界にもえがかれて、童心として大人になった私たちの心の中にもいつもそっと息づいているものです。子どもと暮らす日々の中で、そうした記憶や手触りがふとよみがえってくるときがあるのは、そのときの自分の気持ちがどこかで思い起こされるときではないかと思うのです。

子育てをしていると自分の過去の親子関係の記憶が引き合いに出されますが、これらのデータは「思い込み資料館」に保管されていて、その資料はずいぶん頼りになったり、気持ちを振り回したりします。なにぶんデータを書いた自分は幼い頃の自分であって、子供心に書き連ねた資料館は子どもの思い込みが詰まっていて、大人の思慮分別は含まれていませんが、当の本人は気持ちをそのままに大人になっているので、それがただの日記帳にかかれた子ども心に感じた思い込みとは気がつきません。大人になるということは、かつての親の気持ちになって、「わからないなりに、親も一生懸命親になろうとしていたのだ、上手にはできなかったが一生懸命だったのだろう」と理解をしてその資料館を管理できるようになること、昔の親の気持ちをおもんばかること、自分が昔の親以上になっていくということを受け入れて、今の努めを果たそうとすることだと私は思います。これから名実ともに本当の大人になって行く若いお母さんたち、どうぞ、幼い頃に一生懸命生きた自分の気持ちを、幼い頃の思いを、胸の中の「思い込み資料館」で大切に守り、あたたかく育てていってやって下さい。

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